日本ブライト旅行社長のブログ
 
栃木県佐野市の旅行会社社長のひとり言です。
 


2009年9月24日を表示

9月24日(木)訪問者

・栃木県湯西川温泉 4社共同企画「ゆけむり 温泉紀行」のキャラバンで、
日本秘湯を守る会会員の上屋敷「平の高房」様
宿の楽しさ、十人十色 彩り湯かしき「花と華」様が、ご来店されました。

今回から、ゆけむり号のエリア拡大
・栃木駅(JR・東武) 12/4(金)~3/28(日)まで
※2日前に2名に満たない場合は、運休。
※運賃は、往復2,000円3歳から未就学児童1,000円
・茨城県方面(土浦・谷田部・水海道・下妻・下館)
※5日前に10名に満たない場合は、運休。
※運賃は、往復3,900円3歳から未就学児童2,000円

往路:栃木駅北口12:00~16:30湯西川
・JR宇都宮駅東口13:30
・東武 宇都宮駅前13:40
・ドライブイン大晃14:05
・日光ろばたづけ鬼怒川店 15:15
・東武観光センター竜王峡店15:40   
※途中、経由地です。
復路:湯西川09:40~14:00栃木駅北口
※氷のぼんぼりとかまくら祭中は、復路11:30発になります。1月22日(金)~2月28日(日)開催

その他:山城屋・本家伴久の2館が、共同企画しています。スペシャルデーは宿泊料金が、お一人1050円も安くなり、さらに、館内利用券500円プレゼント。

・栃木県鬼怒川温泉 夢の季「鬼怒川グランドホテル」様
冬から春の特選企画の資料が、出来上がりご持参下さいました。ちょと贅沢な感じのプランです。

8名以上からのお申込みで、充実した内容。

・山梨県笛吹市石和温泉 旅館㐂仙 予約 杉原清仁様
三千坪の敷地に散りばめられた日本庭園。
200種類2,000本の樹木が植えられています。歩いて、四季折々の自然を感じて下さい。

そのあとは、あし湯ガーデンへ。
また、源泉100%24時間入浴可能の庭園露天風呂をお楽しみください。

1,000円ETCの影響と言われる。首都圏からのお客様が、減ったようです。旅行の目的地は、変化が起きているようです。

・埼玉県さいたま市 ビッグホリデー株式会社
 北関東支店 10・1の人事異動に伴い弊社担当者が、本社に異動となるそうです。支店長と動向にて挨拶に御来店いただきました。

厳しい現状を理解し、未来予想図を描けるかにより、私たちの業界も生き残れることだろう。

その他、大勢ご来店。
お忙しい中、弊社をご訪問頂きありがとうございました。



9月24日(木)22:53 | トラックバック(0) | コメント(0) | visitor | 管理

7年振り長編 村上春樹

 5月29日に全国発売された村上春樹さんの最新長編小説「1Q84」が、1巻の完売が相次ぐなど、異例の売れ行きを見せた。

出版元の新潮社によると発売1週間で発行部数は1巻51万、2巻45万。予約殺到による「発売前増刷」も異例だったが、発売から約1週間で100万部に迫る勢いに、「例のない事態」と驚いて話題となった本です。

1日に700冊以上が売れ、営業時間で計算すると55秒に1冊が売れたことになる。

 村上さんの長編小説は02年9月の「海辺のカフカ」以来、約7年ぶり。だが、発売まで内容は明かされていなかった。文芸評論家の池上冬樹さんは「今回は特に情報の渇望感が大きかった。そもそも村上さんは肉声や私生活をあまり出さないため、新作の期待値が特に高い作家。ノーベル文学賞候補として名前もあがりカリスマ性が高まっているのでは」と語る。新潮社の広報宣伝部は、「今年2月のエルサレム賞でのスピーチが共感をよび、ファンのみならず新たに手に取る方が増えたのでは」と分析する。


1Q84 BOOK1 村上春樹

1985年、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』、1994年、『ねじまき鳥クロニクル』、2002年、『海辺のカフカ』。
そして今年、待望の新作長編刊行!

心から一歩も外に出ないものごとは、この世界にはない。心から外に出ないものごとは、そこに別の世界を作り上げていく。

発売日 : 2009/05/29



「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡にうかび上がらせるのは、「そうではなかったかもしれない」現実の姿だ。


村上春樹/著

1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。






9月24日(木)20:31 | トラックバック(0) | コメント(0) | BOOK | 管理

村上春樹さんの講演

現代に生きる者として、考えさせられるスピーチでした。人権尊重とその可能性を見事に説明しているスピーチは、後世に残したいと思いました。

~ 村上春樹氏受賞スピーチ ~



こんばんは。わたしは今日、小説家として、つまり嘘を紡ぐプロという立場でエルサレムに来ました。
 

 もちろん、小説家だけが嘘をつくわけではありません。よく知られているように政治家も嘘をつきます。車のセールスマン、肉屋、大工のように、外交官や軍幹部らもそれぞれがそれぞれの嘘をつきます。しかし、小説家の嘘は他の人たちの嘘とは違います。小説家が嘘を言っても非道徳的と批判されることはありません。それどころか、その嘘が大きければ大きいほど、うまい嘘であればいっそう、一般市民や批評家からの称賛が大きくなります。なぜ、そうなのでしょうか?


 それに対する私の答えはこうです。すなわち、上手な嘘をつく、いってみれば、作り話を現実にすることによって、小説家は真実を暴き、新たな光でそれを照らすことができるのです。多くの場合、真実の本来の姿を把握し、正確に表現することは事実上不可能です。だからこそ、私たちは真実を隠れた場所からおびき出し、架空の場所へと運び、小説の形に置き換えるのです。しかしながら、これを成功させるには、私たちの中のどこに真実が存在するのかを明確にしなければなりません。このことは、よい嘘をでっち上げるのに必要な資質なのです。


 そうは言いながらも、今日は嘘をつくつもりはありません。できる限り正直になります。嘘をつかない日は年にほんのわずかしかないのですが、今日がちょうどその日に当たったようです。



 真実をお話しします。日本で、かなりの数の人たちから、エルサレム賞授賞式に出席しないように、と言われました。出席すれば、私の本の不買運動(ボイコット)を起こすと警告する人さえいました。これはもちろん、ガザ地区での激しい戦闘のためでした。国連の報告では、封鎖されたガザ市で1000人以上が命を落とし、彼らの大部分は非武装の市民、つまり子どもやお年寄りであったとのことです。


 受賞の知らせを受けた後、私は何度も自問自答しました。このような時期にイスラエルへ来て、文学賞を受けることが果たして正しい行為なのか、授賞式に出席することが戦闘している一方だけを支持しているという印象を与えないか、圧倒的な軍事力の行使を行った国家の政策を是認することにならないか、と。もちろん、私の本がボイコットされるのは見たくはありません。


 しかしながら、慎重に考慮した結果、最終的に出席の判断をしました。この判断の理由の一つは、実に多くの人が行かないようにと私にアドバイスをしたことです。おそらく、他の多くの小説家と同じように、私は人に言われたことと正反対のことをする傾向があるのです。「行ってはいけない」「そんなことはやめなさい」と言われると、特に「警告」を受けると、そこに行きたくなるし、やってみたくなるのです。これは小説家としての私の「気質」かもしれません。小説家は特別な集団なのです。私たちは自分自身の目で見たことや、自分の手で触れたことしかすんなりとは信じないのです。


 というわけで、私はここにやって参りました。遠く離れているより、ここに来ることを選びました。自分自身を見つめないことより、見つめることを選びました。皆さんに何も話さないより、話すことを選んだのです。
 ここで、非常に個人的なメッセージをお話しすることをお許しください。それは小説を書いているときにいつも心に留めていることなのです。紙に書いて壁に貼ろうとまで思ったことはないのですが、私の心の壁に刻まれているものなのです。それはこういうことです。


 「高くて、固い壁があり、それにぶつかって壊れる卵があるとしたら、私は常に卵側に立つ」ということです。

 



そうなんです。その壁がいくら正しく、卵が正しくないとしても、私は卵サイドに立ちます。他の誰かが、何が正しく、正しくないかを決めることになるでしょう。おそらく時や歴史というものが。しかし、もしどのような理由であれ、壁側に立って作品を書く小説家がいたら、その作品にいかなる価値を見い出せるのでしょうか?


 この暗喩が何を意味するのでしょうか?いくつかの場合、それはあまりに単純で明白です。爆弾、戦車、ロケット弾、白リン弾は高い壁です。これらによって押しつぶされ、焼かれ、銃撃を受ける非武装の市民たちが卵です。これがこの暗喩の一つの解釈です。

 
 しかし、それだけではありません。もっと深い意味があります。こう考えてください。私たちは皆、多かれ少なかれ、卵なのです。私たちはそれぞれ、壊れやすい殻の中に入った個性的でかけがえのない心を持っているのです。わたしもそうですし、皆さんもそうなのです。そして、私たちは皆、程度の差こそあれ、高く、堅固な壁に直面しています。その壁の名前は「システム」です。「システム」は私たちを守る存在と思われていますが、時に自己増殖し、私たちを殺し、さらに私たちに他者を冷酷かつ効果的、組織的に殺させ始めるのです。


 私が小説を書く目的はただ一つです。個々の精神が持つ威厳さを表出し、それに光を当てることです。小説を書く目的は、「システム」の網の目に私たちの魂がからめ捕られ、傷つけられることを防ぐために、「システム」に対する警戒警報を鳴らし、注意を向けさせることです。私は、生死を扱った物語、愛の物語、人を泣かせ、怖がらせ、笑わせる物語などの小説を書くことで、個々の精神の個性を明確にすることが小説家の仕事であると心から信じています。というわけで、私たちは日々、本当に真剣に作り話を紡ぎ上げていくのです。


 私の父は昨年、90歳で亡くなりました。父は元教師で、時折、僧侶をしていました。京都の大学院生だったとき、徴兵され、中国の戦場に送られました。戦後に生まれた私は、父が朝食前に毎日、長く深いお経を上げているのを見るのが日常でした。ある時、私は父になぜそういったことをするのかを尋ねました。父の答えは、戦場に散った人たちのために祈っているとのことでした。父は、敵であろうが味方であろうが区別なく、「すべて」の戦死者のために祈っているとのことでした。父が仏壇の前で正座している後ろ姿を見たとき、父の周りに死の影を感じたような気がしました。

 
 父は亡くなりました。父は私が決して知り得ない記憶も一緒に持っていってしまいました。しかし、父の周辺に潜んでいた死という存在が記憶に残っています。以上のことは父のことでわずかにお話しできることですが、最も重要なことの一つです。


 今日、皆さんにお話ししたいことは一つだけです。私たちは、国籍、人種を超越した人間であり、個々の存在なのです。「システム」と言われる堅固な壁に直面している壊れやすい卵なのです。どこからみても、勝ち目はみえてきません。壁はあまりに高く、強固で、冷たい存在です。もし、私たちに勝利への希望がみえることがあるとしたら、私たち自身や他者の独自性やかけがえのなさを、さらに魂を互いに交わらせることで得ることのできる温かみを強く信じることから生じるものでなければならないでしょう。

 
 このことを考えてみてください。私たちは皆、実際の、生きた精神を持っているのです。「システム」はそういったものではありません。「システム」がわれわれを食い物にすることを許してはいけません。「システム」に自己増殖を許してはなりません。「システム」が私たちをつくったのではなく、私たちが「システム」をつくったのです。
 これが、私がお話ししたいすべてです。

 
 「エルサレム賞」、本当にありがとうございました。私の本が世界の多くの国々で読まれていることはとてもうれしいことです。イスラエルの読者の方々にお礼申し上げます。私がここに来たもっとも大きな理由は皆さんの存在です。私たちが何か意義のあることを共有できたらと願っています。今日、ここでお話しする機会を与えてくださったことに感謝します。ありがとうございました。



9月24日(木)07:47 | トラックバック(0) | コメント(2) | こころに残る言葉 | 管理


(1/1ページ)