日本ブライト旅行社長のブログ
 
栃木県佐野市の旅行会社社長のひとり言です。
 


2009年3月2日を表示

もう一つの卒業式

先程、私にとっての「もう一つの卒業式」をしてきました。

午前中の卒業式では142名が、それぞれの進路に向かうための祝辞を述べさせて頂きました。

143人目の卒業証書を授与された生徒の自宅へ伺いました。


たくさんの花に囲まれた仏壇に、彼の好物を供え、贈る言葉を心の中で述べました。

彼は、今日、友達に囲まれて、部活の後輩に囲まれて、先生に囲まれて泣いたのだろう。たくさん泣いた。いっぱい泣いた。御両親と一緒に泣いたと思います。

ご家族の方とお線香が燃え尽きる間、お話しをさせて頂きました。御両親も愛情を注いでいましたが、家族愛や絆を感じました。涙が止まりません。

ご自分達の方が辛いのに、私のことや学校の先生方に気遣をされていました。

息子より1つ年上の高校生の死を無駄にしないことを約束し帰宅しました。

帰宅後に、ご不在であったお母さんからお電話を頂戴しました。
祝辞をご自分達に置き換えて聞いて感動し、最初から最後まで泣いてしまったというのです。
御主人からもお礼をとのことでした。

真剣に話せば、人は聞いているのだな?
違う、人の話を伺える雰囲気を、厳粛さを、学校が狙いとしていた御蔭だと思います。

妻も3年生の保護者の方から、数多く学校の卒業式に参加したが、祝辞に感動し、生徒の姿勢に感動し、涙を誘われ、今までにない良い卒業式だとお礼を言われたそうです。

このような節目に立ち会えたことに感謝します。
また、泣いてしまいました。



3月2日(月)18:40 | トラックバック(0) | コメント(0) | 社長日記 | 管理

第30回卒業式 高P

第30回卒業式

平成21年3月2日(月)
栃木県立田沼高等学校
卒業式次第
1.開式の辞
2.国家斉唱
3.卒業証書授与
4.校長式辞
5.来賓祝辞
・同窓会会長
・PTA会長
6.祝電披露
7.在校生代表送辞
8.卒業生代表答辞
9.校歌斉唱
10.閉式の辞

校長室より、来賓の方々と体育館にご案内される。
入口から卒業生保護者、在校生、先生方が、私達を迎える。

来賓席に着席をすると暖房の音がかすかに聞こえる。
静まりかえる館内をハンドベル部の演奏「G線上のアリア」が、ゆったりと伸びやかに会場を包み込む。

卒業生142名が、クラス担任の先生と入場。

教頭先生の開式の辞により第30回卒業式が厳粛に挙行されました。
卒業証書授与では、3年3組のときに感動をしてしまいました。143番目とでもいえば良いのでしょう。
1月に不慮の事故で亡くなった生徒の名を担任の先生が呼ぶとクラスの35名の卒業生が大きな声で返事をした。

胸が張り裂けそうで、涙がこみ上げてきた。

来賓挨拶の内容は、PTA会長祝辞にしたためた内容と変えた。



祝辞
PTAを代表しましてお祝いの言葉を述べさせていただきます。
本日、第三十回卒業生として立派に成長され旅立つ、三年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

そして、保護者の皆様方にとっては、お子様が小学校から数えて十二年間の年月を省みると共に、我が子の人生の節目を実感し、安堵を感じていることと思います。

特に、この三年間は、楽しげに学校の様子や友達のことを話す姿に心和ませられ、口数が少なくなったお子様をご心配された日々もあったのではないでしょうか。毎朝のお弁当づくり、成績に一喜一憂されたこと、部活動で汚れた服を洗濯されたこと、二十七キロ耐久大会でのご支援、卒業後の進路について御家族で相談されたことなど、それぞれのご家庭に、それぞれの思い出があると思います。
保護者の皆様方には、お子様のご卒業を心からお慶び申し上げますとともに、これまでのPTA活動へのご支援、ご協力にあらためて感謝申し上げます。

卒業生の皆さんが入学をされた平成十八年(2006年)の世相漢字に選ばれたのは「命」でした。「命」に笑い、「命」に泣き、「命」に不安を覚えた年でした。ひとつしかない命の重み、大切さを痛感した年であったと覚えておいていただきたいです。

また、先頃、アメリカで開かれた第八十一回アカデミー賞の外国語部門映画賞を受賞した日本人の作った「おくりびと」は、夫婦愛、わが子への無償の愛、父や母、家族への想い、友情、仕事と普遍的な生死観をテーマに描き世界に認められました。この快挙は、主演の俳優が本に感銘を受けてから、映画化の許可をとって完成されるのに皆さんが学んだ年数と同じ十二年が掛かりました。これからの時代は、効率性や便利性を求めてきた社会から人間性や心の豊かさを大切にする社会に転換すると私は思います。

私たちは、未来を先回りして点と点を繋げて見ることはできません。出来るのは、過去を振り返って繋げることだけです。だからこそ、バラバラの点であっても将来それが何らかのカタチで、点と点が自分の歩んでいく道のどこかで必ずひとつに繋がると、そう信じることで、たとへ人と違う道を行くことになってもそれは同じです。信じることで全てのことは、間違いなく変わると思います。必ず繋がっていくと信じなくてはならない。自分をとにかく信じることです
私が申し上げた「点」という言葉と先程の校長先生がお話しをされた「土台づくり」に置き換えて、これからの人生を考えてください。

著名な小説家の「この道より 我を生かす道なし この道を歩く」という言葉のように、卒業生の皆さんが「この道より 我を生かす道なし」と言える道を歩んでいける人生は、素敵な人生だと思います。

様々なことを学び、いろいろなことにチャレンジして、社会のために、自分を生かす道を見つけ、自信をもって、その道を歩んでいってもらいたいと願います。

卒業生の皆さんの前途が、豊かで、幸せな将来となることを心からご祈念致します。

最後になりましたが、保護者同様に卒業生を温かく見守り、教育指標「健・聡・進」の指導のもとに、強い意志と確かな知恵、そして柔軟な心で、卒業生を手塩にかけてご指導して下さった川﨑勉校長先生をはじめ諸先生方に心より御礼を申し上げて私の挨拶とさせていただきます。 

平成二十一年三月二日
栃木県立田沼高等学校PTA会長 石川直樹



良い出会い、良い別れ・・・そして、良い思い出。


在校生も卒業生も立派な態度。
厳粛で感動的な卒業式であった。





来年の息子の卒業式は、涙が止まらないかもしれません。


3月2日(月)17:15 | トラックバック(0) | コメント(0) | 高校評議員 | 管理


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