成人の日 |
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| 二十歳という響きがいいですね。 本日は、成人の日です。 おめでとうございます。
私の好きなサントリーの新聞広告です。 二十歳のみなさん。いや、おとなのみなさん。 ぐっときますよ。大人。
2010年 成人の日「パパとおやじから」
新成人おめでとう。 今日から君たちは大人の仲間入りだ。 でも大人って二十歳になれば誰でもなってしまうものだろうか。それはやはりおかしいと思う。しかし無事に二十年生きてきて、今日の空を見ているだけで素晴らしいことだ。さまざまな二十歳があって世の中だ。
パパは娘に静かに言った。「大人の自分を大切に生きて欲しい。パパがママに出逢った日のように、まぶしくて、綺麗な日本語を話す女性になってくれよ」 オヤジはセガレに言って聞かせた。「自分のことだけで精一杯の大人になるんじゃないぞ。いい友だちを作り、信じられるものを見つけるんだ」
まぶしい自分になることも、美しい日本語が話せるようになるまでも、良き友を得ることも、信念を発見することも、一年、二年じゃできやしない。いいものは時間がかかる。見てくれで人を判断するな。金で価値判断をするな。 すぐに手に入るものは砂のようにこぼれる。本物を手にするのは苦しいぞ。 パパと娘は、オヤジとセガレは、この日、初めて乾杯をした。この日を待っていたんだ。なんだか美味いな。 「酒は品よく飲みなさい。人も、酒も品格だ」 二十歳の君たちに乾杯。
この日を待っていたんだ。
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2009年成人の日 「世界を見よう!真実を知ろう!」 新成人おめでとう。 君は今日どこで二十歳の日を迎えたのだろうか。
社会は君を今日から大人と呼ぶ。 しかし君が知るとおり、今、日本も、世界も歴史にない不況に直面している。
その原因はこころない大人が金を得ることを人生のすべてと考えたからだ。 金があれば何でも手に入ると卑しいところを抱いたのだ。 自分だけが裕福ならいいとしたのだ。
その大人たちの大半は先進国で最高の学問を修得した人たちだ。 なぜこんなことが起きたのか。 それは人が生きる上で何が一番大切かを学ばなかったからだ。
若い時に裕福に目が向き貧困を見なかったのだ。 日本は大国なんかじゃない。ちいさな国の君はちいさな存在だ。
しかし君の未来は、時間は、可能性に限りなく大きい。 家族や友を想う気持ちは素晴らしいことだ。
世界を見よう。 真実を知ろう。
君と同じように他人のことを考えられる大勢の若者がいる。 自分だけが、日本だけがよければではいけないことを学ぼう。
さあ外へ出よう。世界を見よう。 真実を知ろう。
歩き疲れたら一杯のウイスキーでこころを休めてまた 歩き出そう。二十歳の君に乾杯。
君に乾杯。
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2008年 成人の日 「平然と生きる人であれ。」
新成人おめでとう。
君は今日、どこで、何をしながら、成人の日を迎えただろうか?祝福される人も
いれば、一人でいる人もいるだろう。成人を祝うなんて古い習慣と思うかもしれないが、そうじゃない。世の中には二十歳を迎えられなかった若者が大勢いる。
ほとんどの人は無事に生涯を送ることができない。それが私たちの生だ。
生きていることがどんなに素晴らしいか、若い時にはわからない。私も当り前に思っていた。だが君はいつか生きている意味を思い知る日がくる。ただその意味を知るために私たちは生きているんじゃない。もっと大切なことがある。
それは、人間は己以外の、誰かの、何かのために懸命に生き抜くことだ。
『人のためだけに?そんなの変だよ・・・・・・』 変じゃないんだ。今、日本の大人たちがなすすべての醜さは、それができていないからだ。そうすれば君に見えてくる。世の中が、人間の生が、いかに哀しみであふれていることが・・・・・・。
それらの哀しみを平然と受けとめ、どんな時にも、君は、そこに、スクッと立っている人であって欲しい。
そのためには心身を鍛錬しておくことだ。頭ばかりが動いてはダメだ。
ひとつしかないこころと身体を強くするのだ。こころと身体で汗をかけ。
その汗は、今日から飲める一杯を格別に美味しくするぞ。強いを目指す君に乾杯。
強いを目指す君に乾杯。
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2007年 成人の日 「二十歳の青空」
二十歳、新成人おめでとう。 二十歳とは何だろう? 二十歳は青空に似ている。青く澄んでどこまでも飛翔できる可能性を持った空だ。 誰にも空はあるが、二十歳の空は君だけのものだ。 空のキャンバスにどんな絵を描くかは君しだいだ。
空を見上げてみたまえ。 同じ空の下で、今日も戦場で若者が死に、テロは続いている。いじめで後輩が生命を断っている。すぐそばで悲惨な事件がくり返される。金で何でも手に入ると信じている輩がいる。 おかしいと思わないか。哀しみと歩くために私たちは生まれてきたのではないはずだ。どうして人をいじめたり、平気で人を苦しめたりする者がいるのか。それはボクたちの身体の中に何ものにもかえられない素晴らしいものがあるのを忘れているからだ。子供の時に読んだ本、聞いた詩、口ずさんだ音楽でやさしい気持ちになり、生きていることが素晴らしいと信じられた時間が詰まっているんだ。その気持ちを捨ててはいけない。人間が生きる姿勢はそこから生まれるんだから。
二十歳の空はどこにでも飛んでいける。信じるものにむかって飛び出そう。空は快晴だけじゃない。 こころまで濡らす雨の日も、うつむき歩く風の日も、雪の日だってある。実はそのつらく苦しい日々が君を強くするんだ。苦境から逃げるな。自分とむき合え。強い精神を培え。そこに人間の真価はある。
今日から酒が飲める年齢だ。 苦い酒を覚えろ。酒のマナーは品性だ。 でも一人じゃないぞ。 空には星もあるのだから。
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2006年 成人の日 「二十歳の君の目に。」
二十歳、新成人おめでとう。
今日から大人といわれても、日付がかわるように人が大人になるはずはない。二十歳の君の目には、今、何が見えますか。大人は、社会はどんなふうですか。
戦場では今日も若者が死に、テロは繰り返され、近所でおぞましい事件が続く。生きる価値を「勝ち組」「負け組」などと下品な言葉で判別し、金が儲かるなら何をしてもいいと嘯く輩がいる。
金がすべてなら君達が子供の時に読んだり、聞いたりした絵本や、詩や、音楽は世の中にはいらなくなる。これまで君の目はたしかなものを見てきたはずだ。大切な人が、場所があり、好きな言葉が、ビジュアルが、ファッションがあるだろう。どれも皆きらきらとかがやいているだろう。
二十歳の視野は無限にひろがっている。かがやくものにむかって歩き出そう。晴れの日ばかりじゃない。冷たい雨も凍てつく風もある。光が見えないときもある。そうなんだ。本当に価値のあるものは見えにくいんだ。だから目を大きく見開こう。きっと見える。見るための一歩は、自分が一人だと知ることだ。孤独と向き合うことだ。そこで見えたもの、出会えたものに人生の肝心はある。
今日から酒が飲める年齢だ。まずは独りでやりなさい。
酒の作法はひとつ、品性だ。
いかがでしたか? もうひとつ、このシリーズで山口瞳さんのものを紹介します。
二十歳の諸君! 今日から酒が飲めるようになったと思ったら大間違いだ。諸君は、今日から酒を飲むことについて勉強する資格を得ただけなのだ。仮免許なのだ。
最初に、陰気な酒飲みになるなと言っておく。 酒は心の憂さを払うなんて、とんでもない話だ悩みがあれば、自分でで克服せよ。悲しき酒になるな。 次に、酒を飲むことは分を知ることだと思いなさい。そうすれば、失敗がない。第三に、酒のうえの約束を守れと言いたい。諸君は、いつでも、試されているのだ。
ところで、かく言う私自身であるが、実は、いまだに、仮免許がとれないのだ。諸君!この人生、大変なんだ。
二度目の成人式も少し過ぎたのに 人生!仮免!
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1月11日(月)07:16 | トラックバック(0) | コメント(0) | こころに残る言葉 | 管理
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