施行の改正道交法目前に大型免許取得ラッシュ |
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| 「中型免許」の新設などが盛り込まれた改正道交法が六月二日に施行されるのを目前に控え、大型免許の駆け込み取得が相次いでいる。
栃木県内では五月の取得者数が前年同月比で約三・三倍に達する取得ラッシュ。自動車教習所はコース改修や新たな教習項目の確認など最終準備に追われているが、中には中型以上の教習を断念する教習所もある。
県警運転免許管理課によると、大型免許の取得者の増加は三月ごろから目立ち始めた。
前年同月に比べ、三月は八割増の三百二十一人。四月は約二・三倍の三百八十四人。五月は三十日までで約三・三倍の七百九十一人と大幅に増加した。
同課は「改正道交法は現行法での取得と比べ、教習カリキュラムが増え、より高度な運転技術の習得が求められる」とし、「『取得しやすいうちに取ろう』という駆け込み取得が急増した」などと分析している。
新たな免許制度は普通免許と大型免許の間に「中型免許」を新設する。
現行法の運転基準は、普通が車両総重量八トン未満まで運転可能で、八トン以上が大型。これが改正道交法では中型免許で車両総重量五トン以上十一トン未満が運転でき、五トン未満が普通、十一トン以上が大型と区分される。
改正の背景として、トラックやダンプカーが絡んだ交通死亡事故の全国的な増加、車両が大型化する中でのドライバーの技能不足、などを挙げている。
改正道交法では新たな教習項目「車高感覚の把握」などが加わるほか、濃霧や凍結路面など悪条件での運転を学ぶシミュレーター実習を導入。また免許試験は路上で行われる。
教習内容をより実践的に改善し、運転技術を向上させる狙いがあるという。
県運転免許センターや県内の自動車教習所は、これまで大型教習に使用していた車両が中型区分になってしまうため、大型教習車両の新規購入や教習コースの改修などを行っている。
県内では現在、三十六教習所のうち二十九教習所で大型教習を実施している。しかし新たな投資が必要になることなどから、改正道交法施行後には六教習所が中型教習を中止し、中型以上の教習を行うのは二十三教習所になる。
改正道交法での教習カリキュラムで、専門性の高い運転技術を身に付けてもらいたい。
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6月4日(月)11:08 | トラックバック(0) | コメント(0) | 旅行業界情報 | 管理
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