ミス肯定が選手伸ばす |
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| プロレスラーになる直前の1年間、米国で中学校の教師をしていた。
当時まだ22歳。受け持った体育の授業では、騒いでいた男子生徒の尻を棒でたたいたこともある。自分もそうされていたし、疑問を持たなかった。
元プロレスラー スタン・ハンセン氏 しかし、ある日、校長に呼ばれて「気をつけた方がいい。裁判になる」と注意された。 事実、その頃から米国では学校の暴力が多く法廷に持ち込まれるようになった。今は学校での体罰はほとんど聞かなくなった。
スポーツでも、自分たちはたたかれて育った米国最後の世代だと思う。大学生の頃はアメリカンフットボール部のコーチから体罰を受けた。ミスをした時、抱きかかえられ腹をドスンとやられた。厳しい言葉を浴びせられ、くじけそうにもなった。しかし、僕が大学を卒業して間もなく、他大学の有名監督が選手へ暴力を振るって解任された。以降、指導者の意識は劇的に変わった。
愛情に基づいた親のしつけはともかく、スポーツを教える時に体罰はいらない。選手にとって、ミスは成功より頭に残っているものだ。そこで指導者が頭ごなしにしかっても進歩がない。選手がミスを肯定的にとらえ、前向きにさせることこそがコーチの仕事だ。失敗した時こそ、選手は伸びる好機なんだ。
長く日本にいたプロレスラー時代、甲子園大会をテレビでよく見ていた。日本の高校野球は集中力が感じられ、個人的には好きだ。ただ、背景には監督の強いリーダーシップが感じられる。その威厳はどこから来るものなのか。
成功する監督とは、選手全員に「監督のために勝つんだ」と信頼され、奮い立たせる人物と思う。体罰に頼るのでなく、選手の失敗を肯定しながら指導することが、その近道ではないだろうか。
米国テキサス州出身。高校ではアメリカンフットボール、野球を経験。米ナショナルフットボールリーグ(NFL)選手などを経て、プロレスラーに転身。日本でも多くの人気を集めた。01年に引退後、自宅のあるコロラド州で少年スポーツの指導にあたる。57歳。
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| スタン・ハンセン(Stan Hansen) 1949年、米国テキサス州生まれ。 195cm、140kg。 ウエスト・テキサス大学を卒業後、プロフットボーラーとして活躍するが、膝の故障で引退。地理の教師としてジュニアハイスクールで教鞭をとるが、その後72年にプロレス界へ転向。75年には「全日本」に初来日。翌年「新日本」のシリーズに参戦する。80年にはアントニオ猪木を破ってNWFを奪取。83年にはジャイアント馬場を破ってPWFの王座に輝く。 その後も4度の3冠ヘビー級王者に輝き最強外国人レスラーの名を不動のものとした。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3
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5月7日(月)19:22 | トラックバック(0) | コメント(0) | スポーツ | 管理
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