ビジョナリー・ピープルへの道 |
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| 現代の企業は、実に多くのステークホルダー(利害関係者)と関係を持ちながら成立していいます。
顧客や株主、従業員のみならず、取引先、求職者、投資家、金融機関、そして地域住民……。これらステークホルダーに対して、企業は常に具体的かつ実効性のある行動をとることが求められ、その重要性も増しています。
つまり、企業は明確なメッセージを常に発信していかなければならない。そのためには、企業で働く1人1人が確固としたビジョンを持つ必要です。
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| 「かつて、ビジネスマンの間で『ビジョナリー・カンパニー』というアメリカのビジネス書が注目されました。ところがよく考えると、企業を支えるのは個々の社員やスタッフ、つまり“人”なのです。企業の繁栄も衰退も、結局は人に起因します。だから、まずは人がビジョンを持つ必要があるのです。現在、業績を伸ばしている企業を見てみると、リーダーが常にしっかりとしたビジョンを持ち、苦しい時代も自社だけの利益を超えた“社会”を見据えてビジネスを展開してきました。
その結果が、現在に現れているのです。
ビジョナリー・ピープルになるには、次に挙げる3つの要素が不可欠です。
第一要素は「意義を見出すこと」。 自分が取り組んでいる仕事が意義あることなのか、またどんな意義があるのかを見出さなければ、将来へ続く成功は果たしえない。そのためには、自分自身の価値基準を築き、情熱を持って取り組むべきものは何かを明確にするべきだ。そうしないと周囲の動向に振り回され、何をしても統一性が取れなくなるので、意識や行動がブレてしまう。
第二要素は、人一倍の責任感や情熱、大胆さ、責任をともなう楽観主義などを併せた「思考スタイル」を持つことである。 創造力のある思考スタイルは、意義を具体的なものにし、行動へと結びつかせることです。
第三要素が「行動スタイル」 自分が見出した意義を想像力のある思考によって具体化し、“効果的な行動”に移すことです。
以上の3つの要素の調和を保つことが、ビジョナリー・ピープルへの道です。
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| 「ビジョナリー・ピープルになる過程で注意したいのは、一人よがりになることを防ぐためにも、部下たちに自分のビジョンを説明していく必要があります。その際は、必ず分かりやすい言葉で、繰り返し言い続けること。それこそ“小学生にも分かるように”説明してください。そして、このように他者へ説明しながら実践していくことで、部下や組織のビジョナリー・ピープル化も進行していきます」
これからの時代、リーダーは明確なビジョンと価値基準を持ったビジョナリー・ピープルとして、部下や組織を導いていかなくてはならない。とはいえ、判断に迷うことも多々あることだろう。そこで『ビジョナリー・ピープル』に掲載されている名言の中から、特にリーダーが心に留めるべき言葉を紹介しよう。
「我々は1人1人、ある成功の基準に到達するために自分なりの方法を模索しなければならない」 (ジミー・カーター)
「もし取り組むだけの価値があるなら、そのときはなんとしても、取り組むだけの価値があるように扱うべきだ」 (ネイディーン・ストロッセン)
「打ち込む価値のあるもので、1人の力だけで成し遂げられるものなんて1つもない」 (エレナー・ジョサイティス)
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5月9日(水)09:41 | トラックバック(0) | コメント(0) | こころに残る言葉 | 管理
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