日本ブライト旅行社長のブログ
 
栃木県佐野市の旅行会社社長のひとり言です。
 


【計算の無計算、無計算の計算】

『偶然に任せるな、と言いたい。プロの経営者は、繁盛を設計できるが、アマの経営者は、繁盛を偶然に任せている。設計とは当然、人工的なものではあるが、ゲストにはそれが自然に感じてしまうという「バランス」が大切である。それを「計算の無計算、無計算の計算」という。共に、真実である。』

●感動の設計とは、環境の設計

「感動のさじかげん」の大切さを改めて感じました。

「プロは感動を設計できるが、アマは偶然に委ねている」

ディズニーランドを筆頭に、ビジネスとしての「感動ステージ」は数多く存在します。

それらの企業は、「感動」を偶然には委ねていません。かといって「無理」もしません。「無理」に感動を作ろうとすると、いやらしくなったり、野暮ったくなります。要は「不自然」なのです。

「自然」な感じで、かつ「偶然」よりもはるかに高い確率で、「感動」が生まれる環境を設計するのです。

「挨拶」は、最も費用対効果の格差が生まれるサービス

「感動」が生まれる環境設計の中で、もっとも原価が掛からないものは、「挨拶」です。
従業員の方々の「挨拶」がいい、悪いに関わらず、時給や月給は一緒です。

ディズニーランドを例にとってみましょう。
・一番最初に挨拶を交わすのは「チケットブース」です。「チケット」を渡されるときに、明るくさわやかに「いってらっしゃーい」と言われると、期待感が高まります。黙ってぶすっと渡しても時給は一緒です。
・次に「チケットチェック」を通ります。「こんにちは!」と、アイコンタクトで明るく挨拶されます。ディズニーでは、「いらっしゃいませ」とは絶対に言いませんよね。

日本人はしゃいですが、「こんにちは!」と言われたら、少なくとも心の中では「こんにちは」って返事はしています。でも「いらっしゃいませ」では、たとえ心の中でも「いらっしゃいました」とは言えません。貴重なコミュニケーションの機会を潰していることになるのです。

あるレストランでは、「いらっしゃいませ」とは言われたことはありません。二回目からは「お帰りなさい」です。すると、お客様からは「ただいま」になります。あるいは「こんばんは」と言われます。するとこちらも、「こんばんは」になります。

・ディズニーでは、お子様とお話するときには、腰を下ろして「子供と同じ目線の高さ」で話します。けっして見下ろして、話したりはしません。腰を下ろしても、下ろさなくても時給は変わりません。

・リッツでは、「挨拶」の度に「名前」を呼ばれます。これも「原価」は一緒です。しかも一番、「感動」の琴線に触れるサービスです。それこそ「魔法の媚薬」のように、強烈に効きます。

以上のことは一例です。一度は聞いた話が多いのではないでしょうか?ところがやりません。

ほとんどの社長が、こんなに簡単なことで、しかも「原価アップ」はゼロなのにやりません。そして、儲からないとおっしゃています。私にとっては、そのこと自体が「マジック(不思議)」です。

しかしそれは、「あなた」にとっては幸いなことかもしれません。他社に大きく差別化が図れるチャンスが残っているということですから、やらない手はありません。

、「プロの経営者は、感動が設計できているが、アマの経営者は、偶然に任せている」ことを、改めて明確にお伝えさせていただきます。

従業員の方々は、「自然」にやっている、「無計算」に見える。しかしそれは、「計算された環境」から生まれている。トップが「計算して、設計した環境」から生まれるサービスが、ゲストから見て「自然」、「無計算」に見えることが大切です。

今は亡き、渥美清さんの「男はつらいよ!」を見る度に、「計算の無計算、無計算の計算」の妙技に、思わず拍手を送りたくなります。彼のような役者を、「本物」というのでしょうね。

自然に見える動きは、計算されている動き・・・今日からでも



7月19日(水)09:53 | トラックバック(0) | コメント(0) | 社長日記 | 管理

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